先達
咲き誇っていた桜もすっかり葉桜となってしまい、新緑の美しさへと様変わりいたしました。今年は、開花時期に雨が多かったせいか、満開から散るまでの期間が短く、花見の計画に苦慮された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、皆さんは、吉田 兼好の「徒然草」の「仁和寺にある法師」という話をご存じでしょうか。
簡単にあらすじを申しますと、仁和寺にいる僧が岩清水八幡神社へ参拝しに行くのですが、道先案内人なしで行ってしまったため、山の上にある岩清水八幡神社に参らず、そのふもとにある神社だけ参拝して帰ってしまったというお話です。参拝者が、列をつくって山に登っている様子を見て、何かあるのではと興味を持ったそうですが、神社に参ることこそ本意だと考え、我慢して山に登ることを止めてしまったそうです。目的の岩清水八幡神社は、山の上にあるにもかかわらず、道案内人がいなかったため、参らずに帰ってしまい、全くもって本意を全うできず、大変残念な結果になったというお話です。
このお話は、最後に「何事にも先達はあらまほしき事なり。」と締めくくられております。どんな些細なことでも案内人、つまりは指導者や先人が必要であるとの教訓になっています。この法師も案内人がいれば、本意を全うすることができたのですが…。
このことは、様々なことの教訓にもなっているのではないかと考えています。
私達も、先達の知恵を借りることがあります。例えば、その道の成功者、つまりプロフェッショナルの知識を取り入れることです。しかし、プロフェッショナルなら誰でも良いというわけではありません。世界的に有名な一流の方であっても、私達と志と熱意が同じでないと、本意を全うすることができません。
皆さんは、最近、大池公園アスレチック広場へ行ったことがありますか?この施設は、まさしく、私達と志と熱意を同じくするプロフェッショナルの意見を取り入れ、より散策しやすく、より魅力的な公園へと変化しつつあります。
まだ整備中のため、少しだけ写真を掲載いたしますが、これから暖かくなるので直接行かれて確認してみてください。この施設を含む大池公園周辺は、これからも皆さまから愛される施設になるように整備していきますので、ご家族やご友人にも宣伝していただければと思います。
施工前
施工後
先達の知恵を取り入れる話をしましたが、何もかも先達に頼っていてはいけません。私達自身も一流の先達となり、志や熱意を住民の皆さんと同じくしてまちづくりをしていかなければなりません。そのためにも、私達は、日々の研鑽を怠ることなく、努力を積み重ねていきたいと思います。
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更新日:2020年04月01日